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月別アーカイブ: 2025年3月

F’環境企画のSDG’s~基準~

F’環境企画の更新担当の中西です!

 

F’環境企画のSDG’s~基準~

ということで、残土処理の基準とルールについて詳しく解説し、適正な処理を行うためのポイントを深掘り していきます♪

 

建設工事や造成工事において、大量の土砂(残土)が発生します。これらを適切に処理しなければ、違法投棄や環境破壊、土砂災害の原因 となるため、残土処理業者には厳格な基準が設けられています。

残土処理の基準には、環境基準、法律による規制、自治体ごとの条例 などがあり、これらを守らなければ罰則の対象となることもあります。


1. 残土処理とは?なぜ基準が必要なのか?

① 残土の定義と処理の必要性

残土とは、建設工事や造成工事で発生する不要な土砂のこと を指します。一般的に「残土=廃棄物」ではありませんが、不適切に扱うと環境汚染や土砂災害を引き起こす ため、処理に関する厳しい基準が設けられています。

② 不適切な残土処理による問題

  • 違法投棄(山林・農地などに不法に捨てられるケース)
  • 環境汚染(汚染土壌が適切に処理されず、地下水や河川を汚染)
  • 土砂災害のリスク(不適切な盛土により、地盤崩壊の危険)
  • 都市部での不法投棄による景観悪化

こうした問題を防ぐため、国や自治体は厳格な基準を設け、適正処理を義務付けています。


2. 残土処理に関する主な法規制と基準

残土処理は、国の法律、自治体の条例、環境基準 によって規制されています。

① 「建設発生土」としての取り扱い(建設リサイクル法)

「残土」は法律上、「建設発生土」として扱われることが多く、再利用が可能な土砂と、廃棄物として処理が必要なもの に分類されます。

  • 良質残土(再利用可能) → 造成工事・埋戻し・公共工事で活用
  • 汚染土(処理が必要) → 専門の処理施設で浄化・安定化処理

再利用が可能な良質な残土は「建設資材」として扱われる ため、できるだけリサイクルが推奨されています。


② 土壌汚染対策法による基準

残土が有害物質を含む可能性がある場合、「土壌汚染対策法」に基づき、土壌調査と適切な処理が義務付けられています。

基準値を超える有害物質の例

  • 重金属(鉛・カドミウム・ヒ素など)
  • 油汚染(ガソリン・軽油などの揮発性有機化合物)
  • 有害化学物質(ダイオキシン類・PCBなど)

汚染土の処理方法

  • 洗浄処理(水や化学薬品で汚染物質を除去)
  • 固化処理(セメントや石灰で固め、浸出しないようにする)
  • 適正な埋立処理(管理型処分場への埋立)

💡 ポイント:適正処理を行わないと、汚染が拡大し、環境破壊につながるため、厳格な管理が必要!


③ 盛土規制法による管理基準

2023年5月に施行された「盛土規制法」は、大規模な土砂の埋立・盛土の安全性を確保するための法律 です。

規制対象

  • 1,000㎡以上の盛土工事(許可が必要)
  • 急傾斜地や地盤が弱い場所での土砂搬入(厳格な安全管理が必要)
  • 埋立地の安定性を確保するための施工管理義務

この法律は、近年頻発する土砂災害の防止を目的としており、適正な残土処理と盛土計画の重要性 が強調されています。


3. 適正な残土処理のフローと基準

残土を適切に処理するためには、「発生」「分別」「運搬」「処理」「再利用」の5つのステップ を遵守する必要があります。

① 残土の発生と分別(現場での管理)

  • 良質残土(再利用可能)と汚染土(処理が必要)を分ける
  • 土壌分析を行い、有害物質の有無を確認

② 適正な運搬と管理

  • 許可を受けた業者が運搬を担当(無許可業者の関与を防ぐ)
  • 「マニフェスト制度」による追跡管理を実施

③ 処理施設での適正処理

  • 土壌洗浄や固化処理を行い、安全な状態にする
  • 環境基準を満たした状態で再利用または埋立処理を実施

4. 違法行為と罰則(処理基準を守らない場合のリスク)

違法投棄の罰則(廃棄物処理法に基づく)

  • 個人の場合:5年以下の懲役、または1,000万円以下の罰金
  • 法人の場合:最大3億円の罰金

汚染土の不適切な処理(環境基準違反)

  • 原状回復命令が出される(汚染を除去する義務)
  • 企業の社会的信用の低下(企業イメージの損失)

盛土規制法違反の罰則

  • 許可なしの盛土工事:最大3年の懲役または1億円以下の罰金

違法行為は、単なる罰則だけでなく、社会的信用の失墜や環境への深刻なダメージを引き起こす ため、適正処理の徹底が求められます。


5. まとめ:環境保全と法令遵守を徹底した残土処理を

残土は「良質残土」「汚染土」「産業廃棄物系残土」に分類し、適正な処理を行う
「建設リサイクル法」「土壌汚染対策法」「盛土規制法」などの法規制を厳守する
マニフェスト制度を活用し、違法投棄を防ぐ
可能な限り再利用し、環境負荷を軽減する

適正な残土処理は、持続可能な社会の実現と環境保護に直結する 重要な業務です。企業や業者は、法令を遵守しながら責任ある処理を行うことが求められています。

 

F’環境企画のSDG’s~流れ~

F’環境企画の更新担当の中西です!

 

F’環境企画のSDG’s~流れ~

ということで、残土処理業者がどのような流れで残土を処理しているのか、その詳細なプロセスと重要なポイントを深く掘り下げて解説 していきます♪

 

建設工事や造成工事では、大量の土砂が掘削されます。この不要になった土砂は「残土(ざんど)」と呼ばれ、適切に処理しなければなりません。しかし、無計画な残土の処理は違法投棄や環境破壊につながるため、適正な処理フローが求められます。

そこで活躍するのが残土処理業者 です。彼らは、法律や環境基準を遵守しながら、残土を適切に回収・処理・再利用する役割を担っています。


1. 残土とは?その種類と処理の必要性

① 残土の定義

残土とは、建設工事や掘削工事によって発生する不要な土砂 のことを指します。

② 残土の種類

残土は、大きく以下の3種類に分類されます。

  • 良質残土:再利用可能な砂・粘土・礫(れき)など(例:埋め戻し用、造成用)
  • 汚染土:重金属・有害物質を含む土(特定の処理が必要)
  • 産業廃棄物系残土:コンクリート片やアスファルトなどを含む(分別・処理が必要)

残土処理業者は、この分類に基づき、適切な処理方法を選択します。


2. 残土処理の基本的な流れ

残土処理のプロセスは、「発生」「回収」「運搬」「選別・処理」「再利用・最終処分」 の5つのステップで行われます。


① 残土の発生(建設現場・造成工事現場)

最初に、建設現場や造成工事現場で掘削が行われ、大量の土砂が発生します。

発生する主な工事

  • ビルや住宅の基礎工事
  • 道路・橋梁工事
  • トンネル掘削工事
  • 河川改修工事

この時点で、残土の種類(良質残土・汚染土・産業廃棄物系残土)を分類 し、処理方法を決定します。


② 残土の回収(現場での積み込み作業)

残土は、ダンプトラックなどを使用して回収 されます。

回収時の重要ポイント

  • 適切な分類・分別を徹底(汚染土や産業廃棄物が混ざらないようにする)
  • 排出事業者が適切な管理を行う(不法投棄を防ぐため、業者は処理計画を立てる)
  • 必要に応じて土質検査を実施(汚染土の可能性がある場合、環境基準に適合しているか確認)

回収が適切に行われないと、違法投棄や環境汚染のリスク が生じるため、慎重な管理が求められます。


③ 残土の運搬(処理施設・埋立地への輸送)

回収された残土は、処理施設や埋立地へ運搬されます。

運搬のポイント

  • 許可を受けた運搬業者が対応(無許可業者による違法投棄を防ぐ)
  • 運搬ルートの最適化(渋滞を避け、効率的に処理場へ運ぶ)
  • 飛散防止対策を実施(シートで覆う、積載量を適切に調整する)

また、運搬には「マニフェスト制度」が適用され、排出元から処理完了までの流れを記録・管理することが義務付けられています。


④ 残土の選別・処理(適正処理の実施)

処理施設に到着した残土は、再利用できるかどうかを選別 されます。

主な処理方法

  • 篩(ふるい)分け:砂・礫・粘土などを分別し、再利用可能なものを選定
  • 洗浄処理:汚染土を水や化学薬品で洗浄し、有害物質を除去
  • 固化処理:セメントや薬剤を混ぜ、土の強度を向上させて再利用を可能にする
  • 破砕処理:コンクリート片などを粉砕し、リサイクル材として活用

ここで重要なのは、「できるだけ廃棄せずに再利用する」 という考え方です。近年、環境負荷を軽減するために、再生資源としての活用 が推進されています。


⑤ 再利用・最終処分(適正な用途に活用)

処理された残土は、再利用または最終処分されます。

再利用の具体例

  • 建設資材として再利用(道路舗装・埋戻し土・コンクリート骨材など)
  • 農地や造園の土壌改良材として活用
  • 再生土として公共工事に使用

最終処分の方法

  • 埋立処分場へ搬入(処理できない土は適切な埋立地へ)
  • 環境基準を満たした上で埋戻し(土地造成などに利用)

このように、環境負荷を軽減しつつ、資源を有効活用する仕組みが求められています。


3. 残土処理の課題と今後の展望

① 違法投棄の問題

  • 無許可業者による違法投棄が社会問題化している。
  • マニフェスト制度を厳格に運用し、適正管理が求められる。

② 土砂災害対策

  • 埋立地や処分場の安全管理が必要(崩落・浸水リスクの回避)。
  • 近年は「盛土規制法」により、安全性が厳しくチェックされるようになった。

③ SDGsへの対応(持続可能な残土処理)

  • リサイクル率の向上(建設資材・農業用土としての活用推進)。
  • 環境配慮型の処理技術の開発(土壌改良材や吸水材への再利用)。

4. まとめ:適切な残土処理が持続可能な社会のカギ!

残土は「良質残土・汚染土・産業廃棄物系残土」に分類し、適正処理を行う。
回収→運搬→選別・処理→再利用or最終処分という流れで進める。
リサイクルの推進と違法投棄防止が重要な課題となっている。

残土処理業者の役割は、環境保全と資源の有効活用に直結する 重要な仕事です。適切な処理フローを守り、持続可能な社会を実現するために、今後も技術の進化と法規制の強化が求められます。