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F’環境企画のSDG’s~確認事項~

F’環境企画の更新担当の中西です!

 

F’環境企画のSDG’s~確認事項~

ということで、残土処理業において現場作業の前に必ず押さえるべき事前確認事項を、5つの視点から深く解説します

 

不法投棄・トラブル・コスト増を防ぐための“準備のすべて”

建設や造成工事で避けて通れないのが「残土の処理」です。
残土とは、掘削・基礎工事・解体などで発生する
「土」や「石」「コンクリートがら」などの排出物を指し、適切な処理が法的にも社会的にも求められます。

しかし、現場では「急に土が出すぎた」「処分場に断られた」「運搬車両が足りない」といったトラブルが頻発。

こうした事態を防ぐカギはバッターミスを防ぐ“事前確認”にあります。


1. 📌【法的区分と種類】処理する土は“何に分類されるのか”を正確に判断

✅ 残土の分類(代表的3区分)

区分 内容 処理方法
建設発生土 建設・造成で発生した自然由来の土(汚染なし) 埋戻し・再利用・有料処分
産業廃棄物(土以外含む) がれき類、混合物、汚泥・アスファルト・コンクリート等 産廃処理業者に委託
特別管理廃棄物 汚染土壌・油混じり土など 特別管理産業廃棄物許可業者のみ対応可

📌 建設残土(自然土)であっても混入物があると産廃扱いになるため、発生源での分別確認が最重要です。


2. 🚛【搬出計画と車両手配】運ぶ前に“量・方法・ルート”を確定する

✅ 事前に確認すべき搬出条件

  • 発生予定量の正確な把握(m³単位)

  • 粘性土・砂質土・ガラ混じりなど土質の確認

  • 仮置き場の有無・保管スペース

  • 出入口の寸法・傾斜 → 使用可能なダンプサイズの決定

  • 搬出時間帯(夜間不可・騒音規制ありの地域など)

📌 残土は“想定より増える”のが常。+10〜30%の余裕をもった搬出計画が必要です。


3. 🏞【処分場・受入先の選定と契約】“捨て先”が決まらないと搬出できない!

✅ 処理場に確認すべき内容

  • 受入可能な土質・異物混入の基準

  • 一日あたりの受入量制限

  • 搬入時の受付時間/予約の有無

  • 処分単価(1m³あたり)と支払い条件

  • マニフェスト発行の要否(産業廃棄物の場合)

📌 土砂の受け入れ拒否や荷戻しを防ぐために、必ず事前に“処分場と合意済みの契約”を締結しましょう。


4. 🛠【現場での分別・計量・積込み条件】搬出作業を円滑に進めるために

✅ 分別状況の確認

  • ガラ混じり・木くず・アスファルト片などの除去が必要か?

  • 搬出前のふるい・破砕処理の要否

  • 水分量・ぬかるみ状態による車両積載制限の検討

✅ 積込み作業の環境整備

  • バックホウ・ホイルローダーの有無

  • 雨天対策(ブルーシート、仮設排水)

  • 作業動線の安全確保(誘導員、標識)

📌 重機がなく“人力で積む”現場では、作業員の安全と負荷が大きくなるため、あらかじめ作業方法を共有しておくことが大切です。


5. 🧾【書類・法令対応・行政申請】コンプライアンスは“事前確認”がすべて

✅ 必要な許可・届出・記録類(例)

書類名・届出 必要な場面
産業廃棄物管理票(マニフェスト) 混合残土・汚泥・ガラ等を処理する場合
処分場の契約書・許可証写し 輸送業者・発注者・元請への提出用
土壌汚染調査報告書 再開発・工場跡地などの案件
建設副産物報告書 公共工事・大規模民間案件の場合あり

📌 “口頭契約だけで搬出”はトラブルの元。行政指導や罰則のリスクもあるため、すべての業務に書面での根拠を。


✅ 残土処理は「掘ってから」ではなく「掘る前」にすべてが決まる

残土処理は、計画・分別・搬出・処分・記録という一連の流れを“最初に逆算しておくこと”が成功の鍵です。

「土が出てから考える」ではなく、「出る前に準備する」。
これがプロの現場対応力と言えるでしょう。


📋 事前確認チェックリスト(残土処理業者・現場監督向け)

カテゴリ チェック項目
土質分類 自然土/産廃/汚染土の区別
発生量 m³/t数の見積りと増量対策
車両搬出 ダンプサイズ・ルート・時間制限
処分先 契約有無・受入条件・単価
分別・処理 ガラ・異物の混入状況/ふるい有無
書類対応 マニフェスト・契約書・許可証の確認